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別れさせ屋の仕事内容とは?
別れさせ屋の仕事を想像しても、なかなかイメージしにくいかもしれません。
別れさせ屋の仕事を簡単に言うと、ある特定のカップルを恋愛工作や特殊工作によって別れさせる事です。これをもう少し掘り下げてご説明致します。
まずは恋愛による悩みを抱えている方から電話やメールによりご相談があり、解決策をご提案致します。ご提案に賛同された方と実際に会って話し、双方問題が無ければご契約を交わし案件に着手します。
専属の担当者が目標遂行までの大まかなシナリオをご説明致します。シナリオに足りない情報やより良くするため、または明確な目的を持ち調査員が入念に調査を行います。
そこで得た結果と情報を基に再度シナリオを構築し、工作員が目的に沿ったかたちで対象者に接触をします。対象者との接触目的は、情報を得る為に対象者に接触をする事もございます。この際の工作員の衣装や髪型などは、対象者の好みに合わせたスタイルにします。
工作員が対象者と接触している際などは、調査員は接触している様子の撮影を行ないます。
調査や工作などを行なえば、担当者はその都度ご依頼者様にご報告をし、今後の展開のご説明を致します。 対象者も人間なので、途中でシナリオが変更することや、工作員が接触中にアドリブでより良い状況を作り出す事も多々ございます。
このようにチーム一丸となって目的を完遂させ、成功後はご依頼者様とのお話し合いにより、工作員が自然なかたちでフェードアウトします。
別れさせ屋の仕事にも様々なポジションがあり、各々が専属の分野で最大限の能力を発揮する事により、ご依頼者様のご希望が叶えられるのです。
探偵と別れさせ屋
現在別れさせ屋を営んでいる会社のほとんどが探偵社です。ではなぜ別れさせ屋を探偵社がやるのか。
特定のカップルを別れさせるには、カップルのどちらかに工作員が接触しなくてはなりません。ただ単純に接触するだけではなく、警戒心を抱かれない為にも自然なかたちで接触をする必要があります。
対象者と自然なかたちで接触するには、まずは対象者の行動パターンを知る事が大事です。行動パターンを知っておけば、その中で最も自然なシチュエーションで接触を試みる事ができるからです。
この 対象者の行動パターンを調査するところで探偵社の力が発揮されます。なぜならば、尾行や張り込みが必要になってくるからです。
探偵社は探偵業届出の交付を各警察署より受けております。探偵業を営む上で、探偵業の業務の適正化に関する法律、いわゆる探偵業法というものがあり、その第2条に、尾行・張り込み・聞き込み、これらに類する実地調査を行う事で、調査対象者の情報収集を業務内容にすると定められています。
つまり 別れさせ屋を行うには対象者の情報収集が必要であり、情報収集を行なうには探偵業登録が必要になります。探偵社として対象者の調査を行ない、そこで得た情報を基に工作に活かしていきます。
このような事から、別れさせ屋を探偵社が行なっているのです。
別れさせ屋の選び方のポイント
別れさせ屋へご依頼しようと思っても幾つもの会社がある為、どこへ依頼すればいいか迷われる方がたくさんいらっしゃいます。そこで、ご依頼される際の選び方のポイントとして、最低限以下の点はクリアしているかを確認される事をお勧め致します。
ご面談前に確認できること
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- 【会社の所在地 代表者の氏名】
真っ当に運営している会社であれば、会社の所在地や代表者の氏名は記載しているはずです。これを記載していないようであれば、選択肢から外す判断をされる事が賢明です。
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- 【探偵業届出の有無】
案件を成功させる上で、対象者の行動調査は非常に重要です。
別れさせ屋・復縁屋の工作を行なうに際して探偵業登録は必要ありませんが、対象者の尾行や張り込みを行ない、その結果をご依頼者様にご報告するには探偵業登録が必要になります。
対象者の行動調査を怠ると、成功率にも影響してきます。少しでも成功率が高い会社にご依頼されるべきですので、きちんと探偵業届出が出されているかの確認をしましょう。
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- 【料金表記載】
明確に料金表が記載されていなければ、お客様の案件の状況によっての料金算出ではなく、お客様によってご提示する金額が違うなど、足元を見ての料金提示になる可能性がありますので、まずは料金表を確認しましょう。
お問い合わせ時に確認できること
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- 【料金や期間】
料金表を確認した上でお問い合わせをし、記載している内容と言っている事の差異がないか。また期間に関しても短すぎたり長すぎたりすれば、なぜその期間なのか明確な理由を聞く事が大切です。
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- 【成功率】
成功率は気になるところです。ですがお客様のこの心理を利用し根拠がないのに高い成功率を話された際は注意が必要です。
お客様の状況から対象者の人間性まですべて同じ案件はありません。誰しも予測不可能な未来を明確な数値で表す事は不可能です。
成功率という不確かな数値を聞く事よりも、どのような方法で成功を目指すかを聞いた方が良いでしょう。
またその際に、電話でのお問い合わせなら対応している人の話し方や説明が分かりやすいか、メールやLINEなら分かりやすい説明かなどの文章力に気をつけましょう。会社の窓口となる方の対応から、その会社の本質が見えてくるはずです。詳しくは別れさせ屋の成功率についてもっと知りたいに書いていますので、ご参考ください。
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- 【現場への同行が可能か】
他社様でご依頼中や、ご依頼されていた方から、実際に調査や工作を行なっているのか分からない、というお話をよくお聞きします。そうなると成功以前の問題になります。
お悩みを抱えてご依頼されているのに、ご依頼された会社への悩みが生じると、解決するどころか悩みが増えてしまいます。きちんと調査や工作を行なっている会社であれば、現場への同行許可が出るはずです。
無駄に悩みを増やさない為にも、事前に現場への同行が可能かは聞いておきたいところです。
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- 【アフターフォローの有無】
無事に案件が成功しても、すぐに安心してはいけません。継続的に成功した状態を保てる事が大事です。
その為にも案件成功後も必要な際には調査や工作、アドバイスなどのアフターフォローのサービスがあるか確認はしておきましょう。
面談時やご契約時に確認できること
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- 【ご相談時との料金の差異】
ご相談時よりも減額ならご依頼者様のご負担も減るのですが、お客様の足元を見て何かと理由をつけ増額するケースもあるようです。ご相談時の提示料金をベースに、冷静に判断しましょう。
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- 【ご依頼の強要】
強面の男性二人が女性のお客様を間に挟み、威圧的な言葉使いや態度で面談を行ない、断る事が出来ずに契約してしまった。という事をお聞きしております。
ご面談の担当者の話し方や態度をきちんとチェックし、少しでも威圧的な言動があればご契約を交わさないようにしましょう。
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- 【担当者が細かくメモをとっているか】
ご面談の際に担当者が話しを聞く事は当然ですが、話の内容量も多くなる為きちんとメモをとっているかも重要です。
お客様の話された内容を会社へ持ち帰り、会議やミーティングなどを行ない情報の共有をしなければなりません。その際にメモをとっていなければ伝え忘れなどがあり、案件を遂行するにあたりマイナスになってしまう可能性があります。
細かいかもしれませんが、これも非常に大事な事です。
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- 【契約書の有無】
ご依頼する際に契約書類が揃っているかも重要です。
探偵業を営むにあたり、お客様からご依頼を受ける際はご契約を交わします。その際に、探偵業法に沿った契約書類を不備なく揃えているか。契約書などに虚偽の記載はないか。
まず契約書がない場合はご依頼されない事をお勧めします。契約書がある場合も、ご依頼者様ご自身の身を守る事にもなりますので、一つ一つ丁寧に確認をしながらご契約を交わす事を心掛けましょう。
案件開始後に確認できること
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- 【定期的なご報告、ご面談】
ご契約を交わしてから態度が急変した、連絡が取りづらくなったという話しもよく耳にします。
調査や工作を行なった際の定期的なご報告。ご依頼者様がご希望の際はきちんとご面談に応じるかどうか。このあたりを最低限クリアしていなければ、不安に思ってしまい成功どころではなくなってしまいます。
きちんと親身になってご相談に乗ってくれ、全力で案件に取り組んでいるか。定期的にご面談をし、相手の顔を見て話される事をお勧めします。
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- 【調査、工作時の写真の確認】
ご契約前には調査、工作時の写真を見せると話していたのに、ご契約後に一度も写真を見せてくれなかった、という事もあるようです。
きちんと調査、工作を行なっているかにも関わってきますので、写真などの証拠は必ず見せてもらいましょう。
こんな業者に注意
一般的に気をつけたほうがいい業者として、別れさせ屋の選び方のポイントで記載している事をクリアしていない業者は気をつけたほうがいいと思われます。
それ以外にも注意すべき業者の特徴として、過去に行政処分を受けた事がないかも注意すべきポイントになります。行政処分とは、探偵業法に反する行為や何か問題を起こした業者が受ける処分です。いわゆる違法行為を行なった会社になりますので気をつけたいところです。
注意すべき業者の判断材料として、実際のトラブルの事例をご紹介致します。
東京都 30代女性のトラブル事例
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別れさせ工作を依頼したくて色々な業者と会って話をしました。高い料金を払い依頼をするのだから一番成功率を高く言った会社に依頼をしました。
着手金は100万円 成功報酬は50万円。契約の際にはこれ以上料金はかからない、3か月以内には成功しますよ、と言われました。
だが実際はじまってみると報告は月に1、2回で進展も乏しい。3か月経過した頃に担当者から、思ったよりも難易度が高い、成功させるにはもっと経費をかけないといけない、と言われました。
依頼した時の話しと違うと伝えても、じゃあやめますか?と半ば逆キレで言われました。100万円を無駄にしたくなかったので、さらに50万円を追加するも進展せず。
お金がないから進展できないと言われる始末。訴える事も考えたが時間とお金がかかり、逆恨みされると怖いので諦める事にしました。
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千葉県 40代男性のトラブル事例
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別れて3年程が経つ彼女と復縁したくて、復縁工作を着手金90万円、成功報酬60万円で依頼をしました。
彼女は昔の職場から変わっておらず、順調に調査が進み無事接触もできました。工作もある程度順調に進み彼女には現在交際相手がいない事も分かりましたが、そのような時に担当者が急遽変わりました。
新しい担当者になり報告を待っていても一向に連絡がないのでこちらから連絡をしたところ、全く状況を把握できていませんでした。なぜ私がと思いながら今まで報告されていた内容を新しい担当者に伝え、今後どうしていくかを聞いても具体的な案が出てきません。担当者が変わるとこうも違うのかと驚きました。
次の工作プランをなんとか話し合って決め、動いてもらったのですが、その間1か月。ようやく動き出したかと怒りと希望が混在している最中、「彼女に新しい彼氏ができたようです」と驚愕の報告が入りました。
怒りが込み上げ、新しい担当者にモタモタしていたからだろう、と話しても適当な返事のみ。一度案件の進行をストップしてもらい、後日会社に行き状況を説明し、依頼の解除と返金の要求をしました。
何とか返金はしてもらいましたが、望み通りの金額ではありませんでした。
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茨城県 50代女性のトラブル事例
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旦那と不倫相手の女性を別れさせたい。その際の着手金80万円 成功報酬は50万円。
依頼者はありったけの情報を担当者に話し依頼をした。しかし月日が経てども旦那の行動に変化は見られず、一向に浮気が無くなる気配がありませんでした。報告の際も厳しい、難しいばかりで具体的な話しはなく、挙げ句の果てに、より専門にしている探偵を紹介すると言われました。
依頼者の方はそれを信じ、紹介先に新たに着手金を支払い依頼しました。だが状況は良くならず。2社目にも厳しいですね、と言われ依頼は終了しました。
ですがやはり別れさせたい思いがあり、色々な業者に相談したところ、依頼していた1社目と2社目は名前が違うだけで同じ系列だと判明しました。こちらの願いを上手く利用され、たらい回しにあってしまいました。
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このように、残念ながら悪徳と呼べる業者がいることも事実です。ご依頼の際は慎重にご判断することをおすすめします。
別れさせ屋は違法か?
別れさせ屋の別れさせるという行為について、違法だと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
別れさせ屋を全うに行なっている会社であれば、調査を行なう上で必要な 探偵業の届出を出しています。逆に言うと、この届出を出さずに探偵業を行っている会社は当然違法となります。
過去に探偵業において多く見られる行政処分の理由は、ご契約の際などに交わす書面の内容の不備や交付の不備によるものです。この書面の内容に関しては探偵業法により定められており、その内容に違反した際は行政処分を受ける事になります。
また調査の際に探偵だからといってどこでも出入りできるわけではありません。勝手に他人の土地や住居に入るなど行き過ぎた調査を行なってしまうと、刑法第130条の住居侵入等、よく聞く言葉で言えば「不法侵入」になり違法行為になってしまいます。
他にも探偵業法により様々な内容が定められていますが、 定められた内容をきちんと守ってさえいれば違法にはなりません。
調査の段階で言える事は、各々がきちんと一般常識を理解し探偵業法に沿って調査を行なっていれば、 別れさせ屋だからといって違法になるという事はありません。
そして別れさせる為には、工作を行なわなければなりません。ここで違法かどうか問題になる事が多いのは、公序良俗に反するかどうかです。
公序良俗とは、国家社会の秩序や一般的道徳観念から外れていないか、いわゆる行為の社会的妥当性の事を言い、民法第90条により定められています。工作において対象者との肉体関係などは、社会的相当性を欠く方法となり公序良俗に反し違法行為になります。
別れさせるという行為自体が公序良俗に反するとの声も聞きますが、これは間違いで厳密に言うと別れさせる内容や方法によっては公序良俗に抵触する、ということになります。
これを証明する事例として過去に、別れさせ工作が公序良俗に反するかどうかが争われた控訴審判決がありました。
元交際相手の女性を男性と別れさせるという内容で、そのために用いた方法は、女性工作員が男性と食事をするなどで、関係者間の自由な意思で行われる範囲であり、公序良俗に反しないと判断されました。
つまり、上記のような別れさせ工作は適法であるということです。
以上のことから、 ご契約を交わす際や案件を遂行する時に、一般常識から探偵業法、道徳観や倫理観から外れていなければ、違法になる事はないのです。
別れさせ屋の教育
上述の通り別れさせ屋は違法ではありませんが、別れさせ工作を行う際には正しい知識と瞬時に判断できる経験値がなければ、知らない間に違法行為を行なっていたということになりかねません。
そのため別れさせ屋は従業員に対する教育を実施し、正しい行動ができるようにしておく必要があります。
大体の別れさせ屋は探偵業の届出を出していますが、探偵業者は従業員に対し、探偵業務を適性に実施させるために必要な教育を行わなければならない、という決まりが探偵業法により定められています。そして教育実施が行なわれたことを証明する為に、教育計画書及び実施記録簿を作成することを義務付けられています。
万が一探偵業の届出を出している別れさせ屋が、この探偵業法の規定に違反して必要な教育を行わず、従業者が不適正な探偵業務を行なった場合には、法令に基づき指示等の処分の対象になります。
このことから探偵業の届出を出している別れさせ屋では、一定の教育は必ず行われていると言えます。
別れさせ屋が行う教育は、大きく分けると机上の教育と実地の教育とになり、机上の教育は主に知識面を向上させることを目的とした教育を行なっています。
まず探偵としての調査知識も含まれる探偵業務を適性に実施させるために必要な教育では、個人情報保護法を始めとする関係法令の知識、適正な探偵業務の実施方法、資料や情報の取り扱い方法等について、を中心に教育を行なっています。
そして別れさせ屋の別れさせ工作の知識面の教育は、別れさせ工作を行うときの身だしなみから一般常識やマナー、会話の語彙力など、対象者と関係構築をするときに必要とされる基礎知識を基本とした上で、別れさせ工作を成功させる為の専門的な教育を行います。
次に実地の教育ですが、実地の教育は主に技術面を向上させることを目的とした教育を行なっています。
別れさせ屋が必要とする技術は多岐にわたりますが、探偵としての調査スキルを上げる教育では、張り込み、尾行、撮影、車両尾行時の運転技術、は基本中の基本であり、その他の特殊な技術向上は別れさせ屋によって特色が出てきます。
そして別れさせ屋の花形でもある工作員の別れさせ工作のスキルを上げる教育は、立ち居振る舞い、実践的な会話、メールやLINEの連絡テクニック、演技力、などが基本となり、その他の特別な技術や能力習得の教育は、工作員の資質や別れさせ屋の方針などによって違いが出てきます。
別れさせ屋はこのような教育を行なっており、さらに実践の場で素晴らしいお手本となる調査員や工作員がいると、より貴重な経験が積めます。
きちんと教育を行なっている別れさせ屋は、優秀な従業員が育つ環境ができているので高水準で安定した成功率を維持することができ、正しい知識や判断力を有している為、長年トラブルなく行うことができているのです。