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復縁

復縁屋の新人調査員奮闘記〜対象人物の現在の交際相手の割り出し調査

こんにちは、調査員B です。
本日はまだ経験の浅い私が、初めて大変な⻑丁場の現場を体験した 1 日のお話です。

猛暑日の野外、朝 8 時〜夜 22 時、合計 14 時間の調査でした。
調査内容は、対象人物の現在の交際相手の割り出し調査です。
朝 8 時に対象人物の自宅付近で張り込み開始。
私の研修も兼ねてベテラン探偵の上司が指示、指導をして下さいます。
朝 8 時とは言え猛暑日ならではの蒸し暑さ、日陰にいてもぐったりしてしまう程の茹だる様な暑さの中、いつ出てくるか解らない対象人物を待ち続けます。
そして、ただ待つだけではダメ、近隣住⺠や通行人の目線にも注意しなければなりません。
⻑時間同じ場所にいると、不審者だと思われたり、通報されるリスクもあります。
自然に動き立ち回り、尚且つ対象人物の視界には入ってはいけないので、自宅の目の前にも立ってはいけません。
上司から周りにもしっかり目を配るように教えを受けます。
少し離れた場所でベストポジションを維持しつつ、自宅を見張ります。
1 時間経過、対象人物は出てきません、2 時間…、3 時間…、まだ出てきません、気温も 35°C を上回っていました。 そしてついに太陽がてっぺんに上り、日陰がなくなりました。汗が止まりません。 蚊が寄ってきます、刺されます。汗ばんだ肌は、蚊の大好物、そんな私の血液型は O 型、家に帰って数えた蚊に刺されの数はなんと 17 カ所でした。
今現在は、11 月に入り本格的に冬入りする季節となってきましたが、まだ虫刺されの跡が消えません。虫よけスプレーは私達にとって日常の消耗品なのですが、塗っても塗っても刺されます。
少し話がそれました、引き続き上司は、定期的に自宅の裏側、ベランダ、窓、些細な部分にも変化がないか巡回、確認をします、私は主に玄関を見張り続けます。

張り込みを開始して 3 時間以上経過すると私は、今日は出てこないのかな?とソワソワしてしまいますが、ベテラン探偵の上司は冷静かつ淡々と涼しげに対象が出てくる瞬間を待ち続けるのです。
やはりここで⻑年勤めたプロとの忍耐力の差が出ますね。
とうとう 5 時間が経過しました、私は「流石にもう出てこないだろう…」と、心の中で見切りをつけようとした瞬間、上司が瞬時に玄関の開閉に気づき、「対象人物が出てくる」と断言した瞬間、対象人物が自宅から姿を現しました。
鋭い洞察力と集中力がいち早く対象人物の姿をその目で捉えるのです。
対象人物の歩くスピードはかなり速いです。
自宅から少し距離のある場所で張り込みしていた為、見失わないように猛ダッシュで追いかけます。
ここでもまた足音や物音でこちらに気づかれないようにしなければなりません。
道路を走っていた原付を追い越すレベルのダッシュでなんとか距離を詰めることに成功、横断歩道の赤信号も当然無視しました。(冗談です)
対象は最寄り駅へ、電車に乗りどこかへ出かける様子です。 
対象を見つけたとはいえ、まだまだ油断なりません。案の定対象は電車へ駆け込み乗車をしようとしています。距離を詰めすぎてこちらに気づかれてもいけない、でもすぐに乗りこまなければ電車は発車してしまう、そんな臨場感の中、我々は軽快なステップで、存在に気づかれないよう物音を立てずに駆け込み乗車に成功、ギリギリで電車のドアが閉まり第一関門をクリアです。
5 時間ぶりの電車内の冷房にほっと一息つくのも束の間、電車内でも対象を視覚内に確実に捉えていなければなりません。
人が乗ってきて対象が見えなくなってしまったり、駆け込み乗車の逆も然り、ドアが閉まる直前で下車する可能性もあります。
逃がさないように対象の動向をしっかりと見張ります。 
対象は池袋駅で下車しました。
我々もすかさず後を追います。 
改札付近で立ち止まった対象はなにやら落ち着かない様子で周りを見渡しています。
視界に入らないよう注意します。
数十分後、対象の待ち合わせ相手が現れました。
対象とは異性であったため交際相手の可能性が浮上してきました。
上司より携帯に連絡があり「対象人物の待ち合わせ相手の自宅割り出しをする」との指示が出ました。 
証拠として対象と相手の写真を撮ります。
顔の確認ができるような角度で撮影しなければなりません。 
写真を撮る際は、本人達以外にも勿論気づかれてはならないので、周囲にも気を配ります。
対象の入る店、向かう場所、決定的な瞬間、色々な場面を証拠として押さえる撮影も重要な業務のひとつです、一切の気を抜くことが許されません。

対象達は親しげな様子で歩き始めました、後を追いかけます。
食事をするために飲食店を物色している様子です。
看板を見たり、一度見た店に戻ったりしています。
急に振り返り引き返し、こちらに向かって歩いてくる可能性もあるので、用心しながら尾行を続けます。
数十分散策した後、対象達は飲食店へ入店、席に座ったのを確認し、上司はお店の出入り口が他にないか辺りを確認しに行きます。
幸い出入り口が 1 か所だった為、ひとまず我々は対象達が出てくるのを待ちます。
上司と私はお店から少し離れた場所で合流しました。
お昼時なので私はお腹がすいていました。
「タコ焼き食べる?」と上司から嬉しい提案があり、近くの某タコ焼きチェーン店のタコ焼きを張り込みながら一気に食べました。急いで食事を済ませなければならないのも探偵という仕事の苦労する一面だと感じております。
急いでトイレも済ませて対象のいる店付近へ戻ります。
引き続き、上司と私はある程度の距離感を保ちつつ、対象達が出てくる瞬間を待ちます。
数十分後、対象達が退店、食事後はどこへ出向くのか、尾行を再開します。
対象達は、行く先を決めずにフリーに街中を散策をしている様子です。
ゲームセンター、スイーツ店、ショッピング街、色々な場所に立ち寄っては引き返しを繰り返しますが、しばらくするとカラオケ店の前で立ち止まりました。 
カラオケ店に入店する様子です、現場を押さえるため写真を撮ります。

調査開始から約 8 時間経過、少し足に疲れが出てきましたが、気を抜かずに対象達がカラオケ店から出てくるまでひたすら待ち続けました。
別の出入り口で張り込みをする上司から「もうすぐ 3 時間経過、出てくるかもしれない」と連絡があった数分後、上司側の出入り口から対象達が出てきたので、私もすかさず後を追います。
対象達はその後も数時間池袋で買い物や散策をした後、駅へ向かって歩き始めました。
改札前へ到着すると、対象達は解散しました。
ここからはターゲットが切り替わり、やっと本題である、対象の待ち合わせ相手(交際相手) の自宅割り出しが開始します。
時刻は20時を回っていました。

結果的に対象の自宅最寄り駅は池袋から1時間弱離れた場所でした。
数回の乗り換えもし、かなり遠くから池袋まで出向いていたようです。
交際相手であろう人物は最寄り駅で下車し、コンビニに入店、買い物を済ませた後、徒歩で自宅へ向かう様子です。 
辺りは閑散としており、人通りも少ないです。尾行に気づかれないように細心の注意を払います。対象が道の角を曲がったら足音を立てずに猛ダッシュを繰り返します。 
この時間帯になると身体全体に疲労が蓄積され、足の痛みも激しくなり、体力もかなり消耗していて相当キツい状態です。
自宅まではまだまだ距離がありそうで、集中力が途切れそうになります。
しかし、ここでミスをしては今日1日の調査が水の泡になります。 
「絶対に自宅割り出しを成功させる」
と、自分を奮い立たせて最後まで気を抜かず必死に追いかけます。
数十分歩いた後、対象が自宅らしき場所の手前で立ち止まりました。
カバンから鍵を出しました、帰宅する様子です。
少し離れた場所から、自宅の玄関を開け入るところをしっかり目視します、部屋の明かりがつきます。
自宅割り出しに成功しました。
自宅の写真を収め、住所検索をし、ようやく⻑い⻑い調査が完了します。
時刻は22時近くでした。
猛暑日の中、汗だくになりながらの14時間の尾行、調査、私は初めての⻑丁場だった為、大変疲弊しておりました。
最寄り駅付近まで戻り「疲れましたね」と上司に話しかけると「疲れていない」と言われ、死ぬかと思いました。
そんな上司は疲れている私を気遣い、帰りにジュースを買ってくれました。
今日一日の反省点やアドバイスを聞いて、私は帰路へ着きました。
体力、運、タイミング、そして集中力、空間認知能力が必要不可欠である探偵という仕事は、フォーマット通りでは決して務まらない特殊な職種だなと改めて痛感し、色々な事が勉強となる 1 日でした。

まだまだ不勉強な私ですので、もっともっと依頼者様のお役に立てるように信頼できるベテラン探偵の元、これからも精進してまいりたいと思います。

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