普段の生活で別れさせ屋の実話を聞ける機会はなかなかないと思います。
なぜなら別れさせ屋は珍しい職業であり、別れさせ屋で働いている人は仕事関係以外の場では職務の話しはせず、自らが別れさせ屋で働いていることを公言しないからです。
そのため謎めいた世界である別れさせ屋の実話に興味を持たれる方は、たくさんいらっしゃると思います。
別れさせ屋の実話は、別れさせ屋への依頼時、別れさせ工作の準備段階、別れさせ工作の接触段階、別れさせ工作の目標達成段階、別れさせ工作の成功後、など様々なシーンがありますが、今回は別れさせ工作の準備段階での別れさせ屋の実話をご紹介したいと思います。
別れさせ工作の準備段階では、別れさせ工作を成功させるために必要な条件を揃えることを行いますが、ある御案件では工作員の容姿を変える必要がありました。
正確には体型を変える必要があり、それも太ることが求められました。
その他の面をクリアしている工作員が太るための生活を始めるとき「痩せるより簡単ですよね」と安易に考えていました。
太るために行うことはたくさんありますが、基本はシンプルで高カロリーの物を大量に食べることです。
しかし実際に行うと厳しい現実が待っており、高カロリーの物をたくさん食べるには、胃腸の強さを持ち合わせていないといけないようでした。
コンビニでポテチを買うときはカロリーが高いものを選ぶために、いつもカロリーをチェックしています。
会うたびにポテトチップスを抱えているその姿は食いしん坊でしかありませんでしたが、本人は無表情で頬張っていました。
そうしてストイックに取り組んだ結果、3ヶ月で約15キロ太ることができました。
そして別れさせ工作ではターゲットから「くまさんみたいでかわいい」と言われ、この一言が聞けたことで苦労が報われたようです。
その時の感情を、頭のてっぺんからタンポポが咲いています、と表現していました。
もちろんその後の別れさせ工作も順調に事が運び、結果を出すことができました。
長期間の準備が必要な別れさせ工作でしたが、その準備が無駄にならず良かったです。
と、ここで終わればいいのですが………実はこの後が大変だったようです。
そうです、太ったからには痩せないといけません。
太るための取り組みや、太った状態をキープするように生活していたため、工作員はその習慣が身についていました。
この怠惰極まりない生活習慣を正すべく叱咤激励しましたが、運動をして痩せようにもすぐに息が上がってしまい、膝も痛くなってしまいます。
ゆっくり痩せましょう、このスローガンを掲げ、3ヶ月で約15キロ太った身体を6ヶ月で15キロ、時間をかけて元の体重に戻すことができました。
別れさせ工作を行うために前もって準備をすることは多くありますが、場合によってはターゲットの趣味や特技に合わせる為に、数ヶ月に渡り習い事をしてから工作に臨むこともあります。
別れさせ工作の本番は一瞬ですが、その一瞬を上手くいかせるために、多くの時間をかけて準備しているのです。
なぜなら、入念な準備が別れさせ工作の成功か失敗かの明暗を分けることになるからです。
今回の別れさせ屋の実話は別れさせ工作の準備段階のことを書きましたが、次の機会には別シーンの別れさせ屋の実話を書きたいと思いますので、楽しみにしてください。
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